意識するだけで乗馬が変わる!?ーあなたの下半身、どこからですか?
レッスン中に、時々お尋ねすることがあります。
「どこからが、下半身だと思いますか?」
さて、一緒にイメージしてみてください。
あなたの上半身と下半身の境目はどの辺でしょうか。
唐突な私の質問に 少々戸惑われながらも
「ここかしら〜?」とほとんどの方が指さしてくださるのは
だいたい肋骨の下から骨盤の上あたりまでのゾーン。
つまり、世間一般に「ウエスト」と呼ばれるエリアです。
「乗馬となんの関係があるの?」と思われるかもしれませんが
これが、大ありなのです。
と、少なくとも 私はそう思っています。
先程の質問に引き続き、色々とお訊きしていくと
皆さん、だいたい 上半身の下に下半身が繋がっているような・・・
上半身の下に足が生えているような・・・
何となくモヤっと、そんなイメージをお持ちのことが多いようです。
上半身と足の位置関係、だいたいこんなイメージでしょうか?
↓ ↓ ↓ ↓
広辞苑によると、下半身は「腰から下の部分」とされていますから
ウエストが上半身と下半身の境界、という感覚は
言葉の定義としては、間違ってはいないんです。
ただ、身体の構造に対するイメージが違っちゃってるだけなんです。
で、このままのイメージで馬に跨ると、色々と不都合が出てくるのです。
「その、鞍に跨ってる部位はお尻ですか?足ですか?」
「なんとなーく、乗馬ズボンの中身はひと塊のワンセットになってませんか?」
かなりの高確率で、ワンセットになっていることが多いのです。
そして「ワンセット」のイメージで「ズボンの中身」を使っていると
常歩で乗っていても 何となく動きが硬くなり
速歩の正反動や駈歩では
鞍の上で弾んでしまうことが多くなるのでは、と推察しています。
一般的な言葉の定義は、さておくとして
あえて、ここで私なりの上・下半身の境界線についてお話ししたいと思います。
その境界線は、足の付け根。
つまり股関節。
つまり、股関節から下が下半身。
では、股関節から上が上半身?
いいえ、骨盤から上が上半身。
↓ ↓ ↓ ↓
お分かり頂けるでしょうか。
私たちの足は、骨盤の下からは生えていないということ。
足の付け根の股関節は、坐骨よりも高い位置にあるんです。
鞍に乗っている骨は、骨盤の坐骨の部分で、
足は、坐骨より結構上の方から ぶら下がっているわけです。
この構造のおかげで、
常歩の時に、骨盤が馬の背中の動きについていきながらも
同時に、足はその動きに巻き込まれずにいられるし
速歩の正反動でも、駈歩でも
骨盤は馬の背中の動きをトレースしながら
一方で足は骨盤の動きに流されずに
静かに鐙を履いていられるんだろうな、と感じています。
ただ、緊張して力むと あっという間に
ズボンの中身は「ひと塊のワンセット」に戻ってしまうので
リラックスが肝ですよ。
という話になるかと思いますが
バランスが取れるとリラックスしやすいけれど
リラックスしないとバランスもとりづらい・・・
果たして バランスが先か、リラックスが先か?
これは、書いていると鶏とタマゴみたいな話になりそうなので
今日はこのへんで失礼します。